【ヘアメイクの歴史】江戸時代のノーズメイク

本日は、江戸時代に発行されたベストセラー美容書 『都風俗化粧伝(みやこふうぞくけわいでん)』 に書かれたノーズメイクについて紹介します。
鼻は顔の中にても中央にありて、第一他(ひと)の目につくものなれば、鼻筋とおりたるをよしとす。
都風俗化粧伝 「鼻の低きを高う見する伝」より
鼻の重要性や、鼻筋が通っていることを良しとする認識は、今にも通じるものがありますね。
目次
鼻筋を通すハイライト技術
当時の指南書には、こんな記述があります。
「化粧のしようは、眉毛と目の中(ちゅう)ぶんよりはなの柱へとおして白粉を外より少しこくぬりだし、鼻のわきへはきかけおくべし」
都風俗化粧伝 「鼻の低きを高う見する伝」より

白粉(おしろい)が現在のハイライトです。
これは現代でいうハイライト効果の使い方そのもの。
白粉(おしろい、当時のハイライト)を鼻筋の上に明るく乗せ、両脇を少し影にすることで、立体感が演出できます。
図にあるように挿絵を用いて、細かく説明されています。
まとめ:江戸時代の美意識は現代にも通じる
江戸時代から現在まで、少なくとも200年間、基本的な考え方が変わっっていないことがわかりました。
そんな基本と大事にしつつ、現代の技術やコスメでアップデートしていくのが、私たちヘアメイクアーティストの仕事だと思っています。
ちなみに、この本には「鼻を高うする呪(まじない)」も紹介されています。
化粧の方法書以上の情報も満載で、読み応えがありますね。
参考資料:
都風俗化粧伝 校注者 高橋雅夫
江戸時代も、そして今も、人を惹きつける「美しさ」。
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